2015年5月10日日曜日

B-1チャンピオン、富士宮やきそば!!

こんにちは、西尾瞳です。

今回は、「富士宮やきそば」のマーケティングについて考えたいと思います。

「富士宮やきそば」とは、静岡県富士宮市で古くから一般的に食べられていた焼きそばである。この「やきそば」は、製麺方法に特徴があり、通常のやきそばよりもコシが強く、さらに肉ではなく、豚のラードを絞った絞りかす(富士宮では「肉かす」と呼ぶ)を使用し、最後にイワシなどの魚粉をかけるというものである。

そして、この地域では、ただ「やきそば」としか呼ばれていなかったものに、「富士宮」という地域名を冠して発信することとし、そのグループを「富士宮やきそば学会」と呼び、富士宮やきそば学会による活動は、2000年から10年間でおよそ500億円の経済波及効果を出し、今でもほとんど毎日観光バスが訪れるが、そこに至る過程で行政の予算も関連業界の投資もほとんどないという、費用対効果無限大の事業である。


1.目的

単にやきそばを売るもしくは業界の収益高めることではなく、あくまで中心市街活性化を踏まえた地域振興であり、活動資金がほとんどないということから、新しい製品や施設というよりも、富士宮市ですでに定着しているやきそばをブランド化することで、富士宮市の周知性を高め、その波及効果として地域活性化を図ることである。


2.顧客

当該地域以外の人々。

デスティネーション・マーケティングによって、富士宮やきそばの周知性があがることで、経済効果が生まれたり、それにより直接的、間接的な雇用が創出される。さらに、当該地域に対して、他の地域の人々が良いイメージを抱くことが期待される。一方、当該地域の住民は、自分たちの文化を再確認し、地域への愛着を深めるという効果も期待する。


3.アプローチ

product:富士宮やきそば、place:ご当地グルメを提供する店、price:庶民の味であるために低価格、3pは満たしているため、あとはpromotionである。しかし、行政や業界の資本を投入しての事業ではなく、市民活動であるので資金がない。そのために、印象的なネーミングやコピー(例えば、「ミッション麺ポッシブル」や「三者麺談」など)を使用して、マスコミの取材回数を増やした。

県内外のイベントに出向いて、富士宮やきそばを販売する出張サービスを行い、この活動を「ミッション麺ポッシブル」と呼ぶことで、マスコミの関心を仰いだ。

これにより、狙いどおりマスコミへの露出度は増えたが、まだ地方ローカルネタの域を超えないレベルであった。そこで考えられたのが、同じく焼きそばで町おこしをしている秋田県横手市と、群馬県太田市を招いて行った「三者麺談」というイベントである。これによって、一気に「富士宮やきそば」の知名度があがったと考えられる。

その後も、まだまだ認知度の低い九州地方に対しては、北九州市小倉の「北九州青年未来塾」と共同で、「小倉焼うどん」と「富士宮やきそば」のどちらが美味しいか投票で決めるというものを企画。その結果、勝負には負けたが、九州地方において「富士宮焼きそば」が一躍脚光を浴び、お弁当、インスタント商品などが商品化された。

首都圏、中京圏に住む人々に対しては、その近さを利用して、B-1グランプリで優勝した「富士宮やきそば」を昼食に組み込んだ格安の日帰りバスツアーを提案し、現在は、ほぼ毎日「はとバスツアー」が催行されている。

これらのアプローチの結果、現在県内外から10万人超の観光客が富士宮を訪れている。


最近では、知らない人が少ないB-1グランプリですが、ご当地グルメで町おこしをすることで、観光客が増えるだけでなく、その地域に住む人にとっても、改めて自分たちの住む地域の良さに気付けるのではないかと思います。このブログを書いていると、地元神戸のそばめしが食べたくなってきました...笑

参考HP
http://www.umya-yakisoba.com/contents/siru/